蜜蜂とミカンの花3005

先週のこととなりますが、職場定着支援を行っている1人が働き始めて1年間経ちました。

振り返ると、彼に関してはこの1年いろいろとありました。

一時期彼のために毎朝訪問したこともあります。

暑い夏の朝片道40分自転車で通い、即リターンの生活を続けること3週間。

ようやく落ち着いてきたかな、大丈夫かなと安心しかけたら、ある時彼から電話が掛ってき、

「もう辞めてやる~」

再び通い、そろそろ大丈夫かなと安心しかけると、今度は部長から電話が掛ってき、

「辞めるって言っているみたいなんですけど…」 ということで三度通い、

すべて彼に原因があるわけではないのですが、それも彼の運であり、業であり…

秋来て、冬となり…

手を焼かされました・・・。


でもね、彼と最初に会った時、彼は言ったんです。

「これまでいくつものところで働いてきたけれど、もう腰を据えて働けるところに就きたい。でなきゃ履歴書に書ききれなくなる。」って。

訊けば、障がいを持ってからこれまで、「明日からもう来なくていい。」と言われたり、1年の契約が来たら契約更新してもらえなったとか…、そんなことがずっと続いていたそうです。

彼の話を聞き、「彼の腰を据えて」という言葉にウソはないと思い、何とかしてやりたいと支援してきたわけですが・・・、


喫茶店にて

「1年おめでとーございます!」(と、私)

「ありがとうございます。」(彼)

から始まり、(途中省略して、以下彼です。)

「ここ(今の会社)に来てから身体の調子が前にいたところに比べるとずっとよくなりつつあるんですよ。」

「僕は体がよくなるのを待っているんですよ。(治ったら、障がい者雇用ではなく、一般就労へ転職を…)」

「まあ、もうしばらくこのままやりますわ~。」

とのこと。


ホント憎たらしい奴です。

腹立つおっさんです。

それでも1年続けられ、そして周りの人たちから信頼を得つつあり…、

その姿が喜ばしい限りです。